山登りの下山時のポイント
登山者たちは感動的な山頂からの眺めをしばし堪能したのち、下山を始めます。
はぁはぁと息切れを起こしながら登っていた「登山」より断然「下山」の方が楽であることは間違いがないものの、筋力や体力の疲労に下方への重力が加わり、身体の動きが付いていかない場合があるのも「下山」。
ではでは本題へ。
このページのお話
下山前の山頂の過ごし方
日没までに登山口へ戻ろう
トレッキングポールは下山で
下に向かう=一番怪我をしやすい
登山では実は転ぶのは下山時。雷雨であればぬかるんだ地面でかかとから滑るので仰向けに尻餅をつく形で転倒を繰り返すことも。
足下が滑った際は不意に変な体勢で変わった場所の筋肉を瞬発的に使うため、「筋(すじ)」を痛めてしまう場合もあります。
登山の「登り」は体力的に大変なだけで、下山の「下り」の方が大怪我をしやすいので無事に下りられるように靴やトレッキングポールを活用していこう。
まずは体力の回復を
山頂での休憩中に軽い食事をとっておく
冒頭の下山への出発から話は少し戻ります。出発前、山頂に到着していた休憩の間に「持ってきている物を何か食べる」とは思いますが、これは「お昼の時間」ではなく、非常に大切なエネルギー補給タイム。
日本人の伝統的携帯食「おにぎり」さん。ライスをボール状にしたライスボールがお手軽な回復食。
ガスバーナーを持参しお湯を沸かしてレトルトカレーやラーメンを作って食べる必要はありません。
たまに山頂で調理をしている登山者を見かけますが、荷物は多くなり水を消費してかさばるゴミも出るので、体力配分の感覚がわかっていない登山初心者はおにぎり3~4個とパン的なモノで登山をすることをお勧めします。
「登山の食料・携帯食」について
★ 登山道中では「飴(アメ)」を有効利用。
★ おせんべい等の「米菓」は腹持ちが良い。
★ カロリーメイト等の高カロリーモノは栄養過多。
★ 下山まで休憩ごとに分けて食べた方が良い。
★ ぼそぼそ・しょっぱい系・甘ったるいものは水を消費しやすいので注意。
下山の準備を始めよう
登山初心者の人は買う事をためらうかもしれないのがレッキングポール。スキーのストックのような「杖」です。
普段都会暮らしの登山初心者は、そもそも登山でどの部位がどれくらい疲労するかもイメージしにくいのですが、トレッキングポールは下山に威力を発揮してくれます。
下山で助かるトレッキングポール
下山時の肉体疲労が全然違う
年に1~2回しか行けない数年ぶりの山登りで特殊な登山専門用品に見えるトレッキングポールまでバッチリ買う選択はしにくいかもしれませんが、絶対あった方が良い下山補助用品。
転ばぬ先の杖
山歩きに慣れていない頃購入した初めてのトレッキングポールがシングルの組み立て型のトレッキングポール。下山時の筋力使用の分散に効果絶大。
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最初は登っている時の上げ下げが逆に腕の筋トレのように感じられて邪魔にも感じたことを覚えています。
トレッキングポール無しで下りの階段を数時間下山していくと膝の上の筋肉がガクガクプルプルしていきます。
一本杖でも降段の際に一旦トレッキングポールを先行させて「よいしょ」と降りていくように使い、脚への筋力の負担や疲労による集中力の低下が軽減されるため、登山口へ戻った時の疲労感は未使用時とは全く異なると思います。
種類や選び方、使い方などは第二章 登山用品の選び方で解説します。
登山用品かんたん検索
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日没までに下山しましょう
暗くなる前に登山口へ
写真は男体山の3合目道路で見かけた謎の骨。
日帰り登山であれば午後2時~3時が下山開始の最終ライン。夏の夕暮れで明るさが残っているのは午後7時頃まで。
もし雨天になれば滑るため登山時より慎重に降りる分時間がかかる時があります。また登山靴が合わなかったりすると足の痛みに耐えながら下山となり、「急ぎたくても急ぐことができない」状況に見舞われることもあります。
暗くなってしまえば身動きが取れなくなってしまうので、明かり一つあれば…。
本当に「もしも」の時に役立つように、ヘッドライトを登山リュックに入れておくと良いかもしれませんね。
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下山を果たすためのコツ
★ 気が進まない山には最初から行かない。
★ 出費をして来ても状況によって途中下山する。
★ 遅めの出発は焦りで疲労感がゴリゴリ増していく。
★ 雨が降ったらすることをする。
★ 夕暮れの樹林帯は熊除けの鈴を忘れずに。