1万円以下の登山靴と選び方
「トレッキングシューズ」はある意味『登山靴』の日本語の場合もあれば、安めの価格の山歩き用の靴の場合もあり、高価な『登山靴』でも使い捨てのものもあれば、雪山登山に対応した本格的な靴もあります。
登山や野外散策用の靴の選び方を考えていこう。
ではでは本題へ。
この章のお話
登山靴の種類と選び方
ハイキングシューズと登山靴
本格的な登山靴(雪山以外)
登山靴を買う時の予備知識
登山初心者ナビ内での登山靴についての関連ページは「一合目・森と登山道を歩くための靴」と「五合目・五千円級の登山靴の性能」などの解説ページがあります。そちらでは解説より雑談や経験談からの流れなので、このページからメーカーさんや店員さんが説明するような一般的内容でお送りします。
トレッキングシューズの種類と形状
まず、おおまかな種類として「登山用品専門店の登山靴」と「ショッピングモールの靴屋のアウトドアシューズ」で大きく二種類に大別できます。
ショッピングモールの靴屋さんでは「トレッキングシューズ」や「ハイキングシューズ」というジャンルで並べていて、ハイカットの「登山靴っぽい靴」と。売り切り(履き捨て)の初心者登山靴を見ることができます。
以下、ショッピングモールの靴屋さん系の「トレッキングシューズ」。
ローカットシューズ
「ローカット」と呼ばれる短靴。岩山をよじ登るロッククライミングという「スポーツ」では、目的が山頂まで歩く事ではなく、岩山をよじ登って「やっほー」のため、短期決戦・軽量です。
一般的な登山とは用途・目的が違うので長時間歩行に向いた「ハイカットシューズ」を考えた方が良さそう。ビブラムでなければ軽量ランニングシューズと変わりません。
軽量スポーツシューズの靴底例
本物登山靴は大げさなほどブロックパターンが分厚くデコボコしています。散歩はできますが、数時間歩き続ける登山では避けましょう。
(例:ナイキ、アディタス、アシックス、ミズノ、キーン等)
アウトドアシューズ
アウトドア=野外散策用とうたわれますが、ただの「外履きの靴」。特別に「ナントカ専用」というわけでもなく、柔らかいため、岩場でつま先側だけで踏ん張ると、「スポッ」と靴が脱げる可能性があります。
防水は靴ひも部分まで水に浸けてみるとすぐわかる脆弱なもの。
アウトドアシューズの靴底例
ウォーキングシューズなども同じようなもの。靴に「ナントカ用」と方向付けして棚に並べると、「ナントカ」を一人で始めてみようとする超初心者が「ナントカ用の物だ」と買ってくれるので…それ狙いの『普通の安靴』。
(例:コールマン、ノーブランド、ワゴンセール物等)
トレッキングシューズ
山登りのコーナーに置いてある「トレッキングシューズ」。たいてい5千円から1万円以下。1~2回の長時間使用(往復10時間×数回)程度でボロが出始めるでしょう。
3山目からは「水が浸みてくる靴」であることを知りながら、そこを踏まないように歩くのだけど、登山をサポートするための「靴くん」に気を遣って登るのは本末転倒。
トレッキングシューズの靴底例
初代の靴が擦り減ってしまったので靴底例は別の「安いトレッキングシューズ」。ビジネスシューズのような短靴はローカット、くるぶし近くまで高さがある編上靴はミドルカットやハイカットと呼ばれます。
靴専門の販売店(注:登山靴の専門店ではない)が、自社オリジナルの「トレッキングシューズ」を販売している場合もあり、そこそこ完成度は高いのですが、靴屋さん製の7~8千円の登山靴を買うのであれば、1万3千円の登山靴メーカーの初心者モデルを買った方が良いです。
(例:東京靴流通センターブランド、ABCマート、ムラサキスポーツ等)
5千円~1万円の靴はハイキング靴
「ハイキング」の言葉のイメージを『自然の中の平坦な道を歩くだけ』とすれば、上述で紹介した5千円から1万円以下で買える靴でも大丈夫。
ただし、その場合の「ハイキング」は一時間程度のお散歩。
朝早く出て夕方まで歩き回る湿原散策や滝や渓流への散策は「歩けない事はない」けれど、せっかく自然地帯に興味があって自分から「行こう」と思う人であれば、『それなりの靴』を買ってちょくちょく散策をする趣味にした方が幸せ。
登山靴を買うと行動が変わる
上記までが5千円から1万円以下の登山(?)靴でした。
詳細は次のページで解説しますが、1万円台から上で「本物の登山靴」が始まります。登山専用ではなく、登山もできる設計に基いた野外散策靴。下の写真のような靴です。
「ハイキング向け」「登山向け」というような位置付けがされる場合もありますが、「ハイキング向け」というランク付けの意味は概ね、初心者(日常で森歩きができない都会人?)が買いやすいように価格を抑えた廉価版モデル。
高級とされる3~4万円の登山靴はビブラムソールとゴアテックスが使われた「登山向け」の登山靴。
次のページで解説していきます。
別角度での「一万円台の登山靴の特徴と悩み」ページの解説も参考にしてみましょう。
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