登山道の岩場・山頂までの歩き方

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岩手山 登山 岩手山 登山

登山道の岩場・山頂までの歩き方

いよいよ登山らしくなってくるのが森林限界を超えた低木帯から上の登山道。

体力や筋力はまだまだ余裕があるとはいえ、低木帯から先は頭上には遮るもののない直射日光の山。下山の時間も考えるとあまりのんびり歩いているわけにはいきません。

快晴日であれば気持ちの良い見通しの良い登山ですが、雲が多くなってきた日には急に雨が降り始める場合も。

ではでは本題へ。

このページのお話

森林限界以降は「登山」の用意を
岩場・鎖場・ガレ場の道の様子
現地に居るつもりで読み流し

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樹林帯からゴツゴツ岩場ゾーンへ

雷雨になれば木々が無いため落雷が直撃する危険もあるので、多少登山ペースが落ちてきても留まってのんびり休む時間はそれほどありません。…とは言え、そうそう落雷死する人は多くはありませんので『最悪の事態(危険)』をちゃんと想像することができれば大丈夫。

登山者はそのためにリュックに雨具や水、上着を用意して山を歩く(下りる)ための登山靴を履いてきています。急変するかもしれない天気をイメージできたところで、森林限界以上の登山道の景色を見ていこう。


登山道の水場と休憩地点

水場があれば完全補水しておこう

「この水は飲めるのかな?」・・・登山道の途中にある水場はその水場より高い山の地面を伝ってその場所に流れてきただけのお水(=天然水)。水道水のように塩素消毒されていないので美味しくても長期保管はできません。

「飲用不可」の注意書きがなければ「自分で判断」。 たいていは飲んでも大丈夫。

八甲田清水 辰五郎清水 八甲田山 登山 御成清水 岩手山 登山
八甲田山の辰五郎清水
岩手山の御成清水
弘法之井戸 両神山 登山 御神水 剣山 登山
両神山の弘法之井戸
剣山の御神水
八甲田山 登山
山の飲めない水

写真は八甲田山の登山道にある谷。谷なので、水が流れる通り道ですが、火山性のガス成分が溶け込んでいる水のため飲用には適していません。

山の水=綺麗で美味しい…わけではないので、不味い水は汲まないのがベター。


登山中の確認事項

★ 山の水は長期保存に向かない生水。
★ 「水場」の水はたいてい飲めるので完全補給。
★ 火山の山を「流れる水」は飲めない場合がある。
★ 北海道の生水は寄生虫に感染する可能性があるのでそのまま飲まない。


森林限界以上の登山道

断崖絶壁の難所の紹介ではなく、一般的な山の森林限界から上の部分の登山道を御紹介。

森林限界を超えた高度の山は風雨で土砂が下界へ流出し、ゴロゴロした岩がむき出しになっていきます。河原のようなサイズの砕けた石が堆積している場所を「ガレ場」と呼び、軽石状の砂利が堆積している場所は「ザレ場」と呼ばれます。


登山道の難所・岩場・鎖場・ガレ場

登山道の様子を見ていこう

九重山 登山
ゴツゴツ岩場の登山道

写真は九重山中腹の登山道。

まだ樹林帯ではあるものの、登山道は上に行けば行くほど土はすでに風雨で流され、大きな岩がむき出しになっているエリアが増えていく。



九重山 登山
よろめいて落ちないように

大きな岩がある登山道は必然的に大股で岩を乗り越えて行くことになる。

森林限界の前後ではすでに標高は1000mを越えた高所であり、森の道と違う視界が開けた断崖に面している場所も出てくる。



標高が1500m程度の山であっても、転落すれば命にかかわる場所が普通にあるのが山の世界。

「滑って落ちる」「足を踏み外して転落する」ことはなくても、突風に煽られて転落したり、地面があると思い込んで足を踏み出してしまったり、そんな危険はあるので要注意。

登山でケガをしないために

高山病や熱射病という明確な病名が付く症状がなくても、背負っている荷物のバランスが悪い時は疲労感と足元の状態で人は簡単に「よろめき」ます。

よろめいた時にとっさに足を出して地面に足を付いて身体を支えるのですが、無理にこらえたり体勢を維持しようとせずに、ソフトに尻もちをついて転落や肉離れなどを防ぐようにしましょう。


はしご(梯子)や簡易階段

両神山 登山 階段 鎖場
順番に確実に越えていこう

写真は両神山にある仮設の大岩を超えるための階段。山によっては岩肌を垂直に登っていく「はしご」がある登山ルートもあります。

「高い場所」であることを除けば、普通に「はしご」や「階段」なので、通常、転落することはありません。


九重山 登山 階段 鎖場 白神山地 暗門の滝 登山
九重山の設置階段
白神山地の暗門の滝上

くさり場(鎖場)

至仏山 鎖場 蛇紋岩
鎖やロープのある岩場

写真は至仏山の滑りやすい蛇紋岩に打ち付けられた鎖。

アルプスなどの断崖絶壁の山にはもちろん、大したことのない低山でも登山時の補助のために鎖場がある場合があります。


至仏山 鎖場 登山 両神山 登山 橋 鎖場
ロープより鎖が安心
両神山の渡橋と鎖

あまり激しい鎖場の写真はないのですが、登山初心者は断崖の鎖場のある場所(アルプスなど)にいきなり行かず、マイナーな山で「…っぽい」登山を経験しておきましょう。

アルプスなどの有名な山はとにかく「混み」ます。鎖がある光景を別の山で何度か見て経験しておかないと、…『下りる』のに時間がかかったり、注目や順番待ちのプレッシャーに焦って転落したりするので要注意。

『鎖場の登り方』については、習うものではなく、自分で経験して慣れるべき。人の少ない低山へたくさん行きましょう。

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新しい火山の山の登山道

高千穂峰 登山

火山堆積物の山

写真は高千穂峰の登山道。

火山の噴火の際に空中で冷えて降下してきた細かい石(火山礫)が堆積した山は延々に続く砂利の道で数メートル登るのに数十センチ戻されるタイプの道。


高千穂峰 登山 富士山 登山 須走
傾斜があるとキツイ
富士山の須走口

ゴールである山頂は目の前です。・・・とはいえ、高度があがることに傾斜がきつくなり、進む速度も落ちていくのが登山の定石。

空の方が広く見えるようになってからも「あと一時間」くらいと長めの時間を自分に言い聞かせ、気持ちに余裕を持ちながら歩きましょう。

男体山 登山 山頂 安達太良山 登山 山頂
もう少しで(男体山)…
山頂(安達太良山)ぴょん…

その後に同じ時間だけ歩き続けて「下山」をする必要があるので、「ラストスパート」をかけてはいけません。山登りはある意味、山頂はゴールではなく「真ん中」なんですね。

↑下山もあるのだよ。 ( ^ω^)

ゴツゴツ岩場の道を歩くコツ

★ フラフラ状態で歩き続けると「とっさ」の時に危険。
★ 時々休憩。5分の休息が30分のエネルギーに。
★ 水場では完全補給。下山時は軽量化重視。
★ 下山のエネルギー計算を忘れずに。

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