登山の一般的ルールとマナー
山登りの際の登山道は「道路」ではなく、一般的な道路交通法の適用外の場所。山全体が神社の私有地の場所もありますし、国立公園の国の管理地である場合もあります。
土地の管理者が掲げる禁止事項を守るのは基本ですが、それ以前に「山歩きの常識」のようなルールがあります。
都会の人・登山ビギナーの人は頭の片隅に留めておきましょう。
ではでは本題へ。
このページのお話
見知らぬ人と雑談できる
木道の歩き方・登山道の決まり事
景色を見ながら雑談するページ
トレッキングや登山の一般的ルール
最初に「習慣的なもの」であり、特に決まっているルールというわけではないことを前置きしておきます。
登山道やトレッキングのできる自然地域では、ある程度、登山道を歩く人・過ごす人々に共通認識が無いと、過ごしにくいため、一般的なマナーのようなものがあります。
絶対的なものではありませんが、教えてくれる人が居なければ知らないままなので、雑談的にご紹介。
誰とでも挨拶&気軽に会話♪
見知らぬ人とも「こんにちは♪」
湿原の遊歩道や登山道では、すれ違ったり追い抜いたりする時に挨拶の言葉や一言、声を掛け合うのが一般的。人が多く、観光地すぎる自然地帯ではあまりしない場合もあります。
大阪などはわかりませんが、東日本の都市部では通常、知人以外に話しかけて雑談が始まるようなことはまずありませんが、山ではすれ違う人同士、普通に「こんちわ~(^◇^)」と挨拶をしてください。
ヘトヘトなら目を合わせようと、顔を上げて笑顔を作らなくてもOK。ヘロヘロな挨拶(返事)をしてあげてください。(;・∀・)/
働いている人には挨拶不要
写真は尾瀬ヶ原で物資を背負って運ぶ人。歩荷(ボッカ)さんと呼ばれます。怪しくないのは一目瞭然で声をかけられても体力を消耗させてしまうので逆に声掛けは控えるのが普通。
歩荷さんだけではなく、木道や登山道を直している工事の人も「仕事中」であって「登山」をしに来ている人ではありません。
一日に何十人も「こんにちはこんにちは」を繰り返すのは仕事の邪魔にしかならないので、無理に挨拶をしなくても良いと思います。(挨拶してもOK)
歩く方向と道を合わせよう♪
複線木道は片側通行
湿原地帯によくある「木道」は実は『右側通行』です。二本並んでいる複線の木道は…一本だと人がすれ違うことができないからですね。
右側通行と言い切ってしまっていますが、場所によっては左側通行かもしれません。気が付かなかった人は意識して歩きましょう。
木道は湿原系散策路にあります。登山道の場合は人の流れがだいたい決まっており、午前中から下山方向に下りる「列」にはならないのであまり気にすることもないと思います。
登ってくる人に気を遣わせない♪
登り中の人が優先
高低がある狭い登山道で登りの人と下りの人がすれ違う時は「登ってくる人優先」。
登りの方がエネルギーを使うので、下り中の人が登って来ている最中の人に道を譲り、すれ違うまで待機するのが一般的なルールです。
一人で山歩きを始めた頃、『登り優先』という基本的なルールを知らず、ひょいひょい下っていた時に「登山道は登り優先ですよー」と言われた時に初めて知りました。
それを知らない人の歩き方はカッコや挙動でなんとなく(初心者なんだな~と)わかりますので、教えてくれる人は特に怒ったりしません。どこの山でも登り優先ですので、覚えておきましょう。
ちょっと一息おさらいまとめ
登山道では挨拶を交わそう
なぜなら人がいない場所だから
複線の木道は右(左)側通行
登山道では登りの人に道を譲る
他、日本人としての常識的マナー
前述の不文律的な登山ルールを知っておけば、知らず知らずのうちに他の人に迷惑をかけてしまう事はないでしょう。
では、あとは普通に人としてのマナーを記載しておきます。
荒廃させたらもう戻らない。
木道から降りないように歩く
湿原の多くは国立公園などの貴重な自然保護区。たまに自分だけ最高の写真を撮ろうと湿原に下りたりするオッサンがいたりしますが、見かけるとイラっとします。下りちゃダメ。
普通に人としてのマナーです。監視の人や警察官が居なくても、みんなが守っている事は守ってください。
昆虫採集しちゃダメ。
動植物を捕まえない
写真は尾瀬ヶ原で見かけたクワガタさん。昭和時代は「昆虫採集」という言葉や夏休みの子供へのビジネスがありましたが、自然地帯は鳥獣保護区のため、高山植物や昆虫などを持ち帰ると法律で罰せられます。
一日10人の子供が3匹の昆虫を殺めると、30匹産卵をする前の個体が居なくなります。1ヵ月で900匹。100の山で9千匹ですね。…あっという間に絶滅します。
あなたのソレはゴミじゃない。
ゴミは持ち帰る
コンビニのおにぎりを持っていたとして、食べた後の包装は「ゴミ」ではなく持ってきた人の所有物。ペットボトルもたばこの吸い殻も、自分の都合で「ゴミ」としてポイ捨てせずに持って帰りましょう。
あとは追々。
子供は山側・大人は崖側を歩くとか、熊を寄せないように食べ物の匂いを巻き散らかさないとか、気遣いや心遣いを含めると覚えることが多くなりすぎてしまうので、とりあえず基本だけ覚えておき、あとは経験をしながら臨機応変に自然散策を楽しんでいこう。