トムラウシ山登山初心者ガイド
トムラウシ山
標高2141m。
山体所在地は北海道の美瑛町と十勝管内新得町。
大雪山旭岳の南方、大雪山系の中域に位置する最内陸の山深い秘境のため、夏場に低体温症・凍死による遭難死亡事故が何度も発生している。【トムラウシ山の場所】
登山適期は概ね6月下旬から9月下旬。
アイヌ語で「神々の遊ぶ庭(カムイミンタラ)」と呼ばれた際の「神」はヒグマの事。
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初心者登山のひとこと難易度
初心者登山→△不向き
参考 他の山推奨(=初心者△)
他にも山はある。
[vs.トムラウシ山] 登山準備物・持ち物
ザック ⇒ 山中泊量の登山リュック
長距離・長丁場の山。食料や寝袋、着替え、(場合によってはテント)等を背負える登山リュックを選択。
靴 ⇒ 張替可能の中級登山靴
すり減ったビブラムソールを張り替られる中級登山靴。履き潰しの廉価モデルより良い物を5年10年履き続けられる。
その他 ⇒ 登山を毎回楽しむために
雨風対策・日焼け対策・疲労軽減に役立つ視点で考えよう。
トムラウシ山の登山口・登山道・登山時間
初心者向けの登山道&登山口
トムラウシ温泉
東大雪荘先短縮コース
登山口の場所:北海道上川郡新得町字屈足トムラウシ:短縮登山口
登り片道:6時間20分
登山道中の目標/地名: トムラウシ短縮登山口駐車場→分岐→カムイ天上→コマドリ沢→前トム平→南沼キャンプ指定地→トムラウシ山山頂
登山道・登山風景コミュ
トムラウシ山の初心者登山計画書
そのまま歩けば登山完了の「モデルコース」ではなく、「自分の場合はこうして行く」に必要な事を調べて登山計画をしています。
初心者の事前登山計画メモ
★ 一人登山・非マイカー派も
想定人は124ccバイクの一人登山計画のため、マイカー以外の人も普通に行けます。
登山はその人が自分で考え、自分で決める必要があります。登山に必要な情報を引き寄せてアドバイス。
自分の山登りに必要な事、調べてみよう。
この登山計画で必要な持ち物
トムラウシ山周辺地域の雰囲気
魔の山、トムラウシ山
その山を見に行こうとしなければ見えないくらいの「山岳地域」の山。
深刻な遭難死亡事故【※wiki 】が繰り返されている山。被害者が高齢者寄りであることや、そもそも山から山への縦走登山という上級登山ということもあるけれど、登山準備者が真夏に凍死しているのは事実(気象遭難)。
その7年前にもパーティーが凍死遭難しています。
悪条件が重なった遭難とはいえ、それとは別になぜトムラウシ山に登りたいかをよく考えてみよう。
身も蓋もないことを言えば「百名山」自体には本来は何の意味もない。
それでも「登るとしたら」を計画してみる。想定として、単独登山のため、熊よけスプレーを所持・装備していることにする。
トムラウシ山登山口の調査と決定
最短ルートでいこう
登山時間は最短ルートでも登り片道:6時間20分という。実際には1~2時間前後プラスされるもの。
登山口は最短ルートとされているトムラウシ温泉の短縮コース登山口からの直行直帰計画。
日の出出発で日帰りで下山できるはずだけれども、山頂近くに南沼キャンプ指定地がある。
日帰りのつもりでも片道6時間以上のルート上に避難小屋はなく深刻な気象遭難事例もある山なので念のため、テントと寝袋を携行して行くことに。冷静に考えると行き帰りで13時間以上ぶっ通しで階段を上り下りし続けられるのか?というお話。
それに伴い、テント泊することになった場合の分、多めの食料と夜間滞在のためのLEDライトもリュックに入れておかねば。レイン・防風ウェアの他に保温系の衣類も必要、携帯トイレもだ。
そしてどうやら真夏でも雪が残る「雪渓」を渡る箇所があるらしい…のでアイゼン(登山靴に装着する鉄の爪)も購入しておき荷物に入れておこう。
トムラウシ山登山時間と日程想定
晴天でも長距離の厳しい登山
空が明るくなり始めた午前4時台から登れば昼過ぎには山頂に着くことはできるだろう。
…だけど、下山も6時間かかるのであれば、午後2時に下山を始めたら麓に着くのは夜の20~21時になってしまう。ヒグマの住む暗闇の森を歩くのは気象に恵まれても無謀な計画になる。
トムラウシ山は基本的にはテントを張った山中泊で計画をするべき山かもしれない。判断が難しい山。
正午に山頂を出発すれば、登山口に戻るのは日没直後の明るさがある。夏の日暮れは19時頃まではなんとか明るい。正午までに登頂し、即下山(あるいは引き返す)をすること…を考えながら登ってみれば良さそうだ。
小型テントや寝袋分の荷物の負担は地味に大きい。日帰り前提でキャンプ装備無しで登ったのなら、登山道で捻挫しただけで遭難の危険があることをしっかり認識しよう。
トムラウシ山登山中・下山のイメトレ
初心者は別の一日を
自分に日帰り登山ができるか、…それは本人にしかわからない。
途中で下山してくる選択肢もあるので、『判断・決断』が自分でできるようになってから考えた方がいいかもしれない。
山頂付近の風景は登った人のお楽しみ ( *´艸`)
※北海道の2000m級の山は、本州中部地方の3000m以上の山に匹敵します。