一万円台の登山靴の特徴と悩み 登山靴購入記-6
この章は登山用品と登山靴についてのガイドページ。
誘導ではない人の自発的な「山道具」への勉強と、必要に感じ始めた「経験」の話をしていきます。
ではでは本題へ。
このページのお話
登山靴の選び方と考え方
一万円台=二万円以下の登山靴
張替不可or自社ソールのパターン
登山靴購入記-6 一万円台の登山靴の特徴と悩み
前回のあらすじ(海外ドラマ風)
靴底がツルツルの靴から別の靴を手に入れるべく登山靴のことを調べていく主人公。
ビブラムソールやゴアテックスという高機能素材が使われた登山靴とバッタものがあることを知る。
でも、高い。しかし、5千円クラスの安い靴は使い捨てで防水もインチキくさい事も同時に知ることに。
良い道具を買う=前向きになるパスポート
前ページ五千円級の登山靴の性能と弱点で、五千円程度の「トレッキングシューズ」が基本的に「スニーカーと同じ」であることに辿り着いた。…もっとも、その違いに辿り着けるのは、後に本物の登山靴を買い、履き使う経験を経てからではある。
「本物登山靴」を履かなければ、未だに「これ(五千円靴)でも山なんて登れるじゃん?」と言っていたとは思う。
うーん…でも、どうかな?
不快で疲れる五千円の靴で何山も登り続けてきただろうか?何の負担補助的な面がない五千円の靴で「辛い思い」や「危ない思い」をダイレクトに連発して『登山自体が嫌い』になっていたかもしれない。
逆に良い専門靴(本物登山靴)を買ったからこそ「ますます行く気」になり、多くの景色を歩くことができたような気がする。
本来の目的が風景写真とは言え、靴がスニーカーと同じ「トレッキングシューズ」のままだったのであれば、「この山は自分には登れない」と言い訳をして写真の趣味も登山や森歩きの趣味も「つまらないよ…」と縮小していってしまったかもしれない。
ちょっと高いけど(そして山まで数時間以上かかる環境の人だけど)、この街ではオーバースペックでも『どこにでも踏み込んでいける登山靴』を買いたいな。
1万円~1万5千円の登山靴を「高い」と悩んでいる人がいたら、背中を押してあげたい。
一万円台級の登山靴はどんな靴?
さて、一万円台クラスの「登山靴」を見ていこう。
上の登山靴は実はリサイクルショップで未使用の物として見つけて買ったものでした。
そのため、新品価格がいくらなのか、本当のところはわかりません。でも、登山靴の事を勉強をしていたため「ビブラムソール」と「ゴアテックス」の採用モデルであり、ある程度価値が高い物である事は手にした時にわかっていました。
新品ならおそらく二万円台で売られている物だと思いますが、一万円台登山靴の例として解説していきます。
一万円台の登山靴として解説する理由は「靴底の張替ができない登山靴」のため。
下記の登山靴メーカーの商品ラインナップを見ても一万円台の登山靴は「ビブラムソールの張替不可モデル」か「張替可能な自社製ソール」の登山靴のどちらかであることがわかると思います。
ビブラムソールで張替できない硬い登山靴であれば、だいたい二万円以下であり、一万円以上になります。
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一万円台級の登山靴の位置付け
登山靴の価格帯は概ね以下のようになります。
★1万円~2万円以下=登山初心者向け入門靴
★2万円台~3万円前後=入門靴から買い替える人向け
★3万円以上=旅人など「普通」ではない仕事人向け
★4万円以上=冬山・海外の山など「特殊」な人向け
以上は新品定価で買う人の振り分け。
では簡単に解説します。
まず3万円以上の靴、および買う人の解説についてですが、「山に行かなければいけない人」はそうそういません。通常、2万円台の登山靴であれば、どんな山でも登ることができるのにそれ以上を出費する人はもはや登山マニアか仕事に結びつけている人。
ちょっと脱線 ~「わたし」の理由~
「わたし」の場合、未使用中古登山靴を買った後、3万円クラスの登山靴に買い替え、最終的には4万円クラス(ただし中古)の登山靴に変え替えています。
登山マニアの領域に入っているのですが、自分の場合は「登山するため」ではなく、「いろいろな景色の風景写真を撮っていきたい」という別の強い意識があったため、本物志向の道具を使いたい傾向があったため。
「画質=高価なカメラそのもの」と違い、登山の場合、支障なく登れれば良いので、『軽自動車』だろうが『外車』だろうが関係はありません。
もし、あなたが登山のみの目的の登山靴の購入で悩んでいたとしたら、3万円を上限にしてみましょう。登山だけなら2万円以下で事足ります。それこそ「ビブラムソールではない自社ソールの張替可能モデル」がベストな選択かと思います。
ただ、価格だけで終わらないのが登山靴。足の幅や厚みに合う靴が3万円クラスの登山靴にしか無い人もいます。(わたしがそのケースで…別ページで「幅広足の登山靴」の解説をします)
↑サイズ(幅・甲の高さ)の合わない中古未使用登山靴での苦痛話は別のページでするとして、閑話休題、脱線話を元に戻します。
一万円台級の登山靴の特徴
五千円台が「トレッキングシューズ」なら一万円台のそれは「シューズ」ではなく「ブーツ」。
上述しましたが、この価格帯の登山靴のパターンは「ビブラムソールの張替不可モデル」か「張替可能な自社製ソール」の登山靴のどちらかです。
もし、ゴアテックスでもなくビブラムソールでもない登山靴で1~2万円するのであれば、そのメーカーがオシャレ重視で買おうとしている何も知らない初心者をカモにして「ふっかけ」ているようなものなので、ご注意を。
どんな靴でも登れますが、すごく損な買物です。
ビブラムソールの張替不可モデル
一万円台の登山靴のパターンの一つが「張替不可」の「ビブラムソール」登山靴。もちろんゴアテックス。ちなみに一万円以下でも同様のケースがあります。
登山靴を探す時は「デザインを見てサイズを合わせる」ではなく、靴底の張替ができるモデルか、擦り減ったら使い捨てる靴かを最初に考えてモデルを絞ると良いです。サイズや合う合わないはそんな方針が決まった後のお話。
靴底(ソール)が張替不可のモデルは履き捨て・買い替えのサイクルが早い分だけ買いやすい価格になっています。
謎ゴムではなくビブラムソールのため、二年はもつと思いますが、靴底のブロックパターンが消え始めれば捨てるしかなく、三年後にはまた1.5万円以上の登山靴を新品購入することになります。
一年も持たずにグリップも防水性も無い5千円の靴よりは正解。でも、一切リサイクルができないので「お試し(ダメ元)」で買うにはちょっと割高な気がします。
張替可能な自社製ソールの登山靴
同価格帯のもうひとつのパターンが「自社製ソールの張替可能」登山靴。
耐久性はビブラムソールに劣るものの、登山靴メーカーのオリジナル材質の靴底を張り替えることができる設計のモデルのため、安く長く高性能な登山靴を使い続けることができます。
所詮「靴底」なので、工程的にビブラムソールを張り替えることもできるはずなのだけど、張替依頼を受け付けるメーカーさんも商売ですので、利益率の良い自社オリジナルソールしか張り替えてくれないかも。
登山靴に3万円出す余裕のない人は、張替不可のビブラム登山靴より正解に近いかもしれません。
ただ…3~4年後に張替をする時に、また「自社オリジナルソール」です。欲を言えば靴底の最高級素材の位置付けで有名なビブラムソールを使い続けたい気持ちがあっても、3万円の登山靴を買わなかった以上、ずっと「ビブラムじゃないソール」の登山靴で登山をし続けることになります。
大いに悩んで結論を出してください。( *´艸`)
「わたし」も同じ道を通っています。
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