ビブラムソールとゴアテックス 登山靴購入記-4
この章は登山用品と登山靴についてのガイドページ。
誘導ではない人の自発的な「山道具」への勉強と、必要に感じ始めた「経験」の話をしていきます。
ではでは本題へ。
このページのお話
登山用品を買うまでのあれこれ雑談
ビブラムソールとゴアテックスの登山靴
高価な登山靴はしっかり素材
登山靴購入記-4 ビブラムソールとゴアテックス
前回のあらすじ(海外ドラマ風)
登山靴のことを調べ始めた主人公。
ネット上に散りばめられた情報のカケラから登山靴のメーカーや素材、グレード、価格などに触れ、情報分析を始める。
星の数ほどある登山靴の選択肢を絞るために、まずは高級モデルに使われている「ビブラム」という特殊ゴム生産メーカーが開発した靴底を採用した登山靴に注目し、情報を整理してみることにしたのだった。
ビブラムは靴底、ではゴアテックスって?
「ビブラムソール」はソール(靴底)部分の素材を「ゴム精製メーカー」である「ビブラム社」が研究開発・生産者向けに使用の取引契約をしている「ブランド」。使用料が上乗せされて高価になる分、ビブラムソール仕様の登山靴のモデルは登山靴の中でも高級モデルのグレードに入るようです。
同じような構図で、今度は靴底ではなく、靴の足を包む部分の「布地」も靴底素材同様にブランドがあります。
透湿・防水機能を持った布地を商品化して評価を得ている「ゴアテックス」。
ゴアテックスは登山靴と相性の良い防水透湿素材の代表格。透湿素材は近代に実用化された「水滴は通さずに水蒸気を通す布地」の事で、WLゴア&アソシエイツ社のゴアテックスはその分野の発展の起爆剤となった「製品ブランド」です。
スキーウェアやレインウェアなど、さまざまな分野の布地として使われていて、特許的な「ゴアテックス」は製品への使用に高価な対価を支払うことになるため、ジェネリック薬のようにゴアテックスではない「同質の透湿素材」も普及してきました。
単に「防水」であればビニール袋が一番ですが、ご存知の通り、ビニール袋に足を包めば汗でびっしょりになるところを、ゴアテックスは水蒸気を脱がす特性があるため、雨を通さず靴の中は蒸れません。
ビブラム+ゴアテックス=高性能登山靴
登山靴が要求される用途において、ビブラムの耐久・摩擦性とゴアテックスの防水・透湿性は適材適所の素材性能を発揮することとなりました。…と、いうわけで、登山靴の高級モデルには当然のようにビブラムソールとゴアテックスが使われています。
登山靴が必要な場面を迎えている人は、最初に「その素材が使われたモデル化どうか」が選択の大きな壁になるでしょう。
語弊を恐れずに言えば、ビブラムもゴアテックスも使われていない登山靴は「登山靴の形をしている(ただの)靴」。
ちょっと登山靴のパターンを調べてみました。
★ ビブラムの靴底+ゴアテックス布地の靴
★ 自社オリジナルソールの靴底+ゴアテックス布地の靴
☆ 自社オリジナルソールの靴底+自社オリジナル防水布地の靴
…上記の組み合わせの登山靴はありますが・・・
☆ ビブラムの靴底+自社オリジナル防水布地の靴
…という組み合わせの登山靴は見受けられません。
「靴底の素材」は購入されてから1~2週間履いても摩耗やグリップが分かりにくいのですが、防水は履いて濡らせばすぐわかる部分。
比較しにくい極限状況や経過観察をしなければ違いが判らないビブラム靴底を採用し高価格帯になっている靴に、すぐに不快となってわかる防水透湿が優秀で有名なゴアテックスを使わない商品モデルはちょっとヘンになってしまうんです。
予算が少ない場合でも「ゴアテックス」は使われているモデルを考えなければ、ノーブランドの5千円のスニーカー(原価は千円)を買うようなもの。何より樹林帯を歩くだけで夜露で靴下まで濡れます。
…で、以下は登山靴を探すのには「ちょっと微妙」なアウトドアメーカーさん。
登山用品かんたん検索
[参考] ▶ノースフェイス 登山靴
[参考] ▶コロンビア 登山靴
[参考] ▶キーン 登山靴
[参考] ▶ダナー 登山靴
登山靴は「靴屋」さんが作ったものが一番無難
登山用品屋さんではなく、靴屋さんが作った登山靴・ハイキング靴が良いです。「登山用具で有名なメーカーだから登山靴も!」というのは近いようで全く別次元の事業内容。和食の職人さんと洋食のパティシエさんくらい違うんですね。
登山靴は帽子(~布を形にすれば帽子になる)やライト(~LEDを配置して光るだけでライトになる)と違い、もともと職人系のモノ。
木の型の足の形に包み込む形で縫製したり、熱を加えてゴム底を接着したり、登る時の姿勢はこうだから、雨の場合はこっちがいい、雪の場合はこれで…などなど、それがさらに「デザイン(グレード)」や「カラー」、「サイズ」など、 それぞれ別物として用意するわけで、靴屋さんの蓄積したノウハウが必要な分野のものなのです。
靴はファッションだけの「服」と全然違うんですね。
話は脱線しまくってますが、「登山靴」はそんな感じに考えていく方が正解に近いです。
買う・履く・使う人が調べないと始まらない
それを踏まえて、「登山靴」屋さんの靴で「ビブラム」か「自社ソール」か、「張替可能」か「履き捨て」か、「その場合の価格の違い」などに注目してどんな靴があるかもう一度調べてみましょう。
登山用品かんたん検索
[楽天] ▶キャラバン 登山靴
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